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衣装だんすの奥には、魔女の恐怖に怯える広大なナルニア国が広がっていて、そこへ迷い込んだ4人の少年少女は予言にある伝説の勇者だった…。凍りつくような魔女の城、ナルニアの王アスラン、剣や盾を持つ騎士、緑の草原や険しい山々…全てがファンタジーの正統なんですよね。「ハリー・ポッター」もファンタジーの部類に入りますが、最近の作品だけあってやはり世界観もどこか今風なんですよ。もちろんハリポタはハリポタで楽しく素晴らしい作品だと思っていますけど。

今回、ナルニアシリーズの映画化を手がけたのはウォルト・ディズニー。スクリーンを観ながら実感しましたけど、ディズニーの作品はやはり超一流のエンターテイメントだな、と。映画を鑑賞する側からすると、高レベルのコンピュータグラフィックス技術は今や当たり前になっていると思うんですよね。ただディズニーの場合、バックの情景一つ一つにいたるまで、全く無駄も手抜きもないという印象を受けます。だからこそ見せるものの方向性がブレることなく、観客にストレートに伝わってくる…抽象的な表現ですが、そんな感じがします。

気になるのは、展開があまりにも正統派で子供にも分かりやすいため、ストーリー的に物足りないと感じる人が多そうだという点かな。イギリス英語ながら英語も非常に聴き取りやすく、ファンタジー入門として相応しい作品なので、できれば「ロード・オブ・ザ・リング（指輪物語）」の前に映画化されれば良かったのかもしれません。私としては、ダーク過ぎて恐怖さえ感じてしまう「ロード・オブ・ザ・リング」より、純粋にファンタジーの世界を楽しめる「ナルニア」の方が好きですけどね！その証拠に「ロード・オブ・ザ・リング」は1作目を映画館で鑑賞して以来、続編2作品のDVDもまだ観ていません。

ナルニアに登場する4人のヒーローとヒロインは兄弟姉妹で、上からピーター、スーザン、エドマンド、ルーシー。何歳くらいの設定なんだっけ？長兄ピーターが18歳くらいで、末娘のルーシーが6歳くらいかなぁ？みんな親近感の沸くキャスティングで良かったですし、魔女役のティルダ・スウィントンの凍るような美貌も印象的でした。

第1章というくらいですから、全作とはいかないまでも完結するまでシリーズで映画化されるのでしょうね。ナルニア国物語はまだ始まったばかり、これからさらにエキサイティングな冒険が待っていると思うと楽しみな限りです。

ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女 スペシャル・エディション オリジナル・サウンドトラック(初回生産限定盤)(DVD付) [Limited Edition]

「ナルニア国ものがたり」全7冊セット

The Chronicles of Narnia: The Magician's Nephew/ The Lion, the Witch and the Wardrobe/ The Horse and His Boy/ Prince Caspian/ The Voyage of the Dawn Treasure/ The Silvair Chair/ The Last Battle (7 volumes)