2008/02/22

ベータvsVHS戦争を思い出して

次世代DVDの規格争いはブルーレイの圧勝に終わり、HD DVDが市場から撤退するという結末を迎えました。展開がやけに早かったですね…まだどちらも持っていないため、個人的にはあまり熱くなっていませんでしたが、ニュースを見てとても興味深く思いましたよ。

今回の規格争いで昔の「ベータvsVHS戦争」が引き合いに出されるたびに、何も知らずに巻き込まれた子供の頃を思い出しましたっけ。初めに言っておくと、私の父はソニーに勤務していたため、我が家は有無を言わさずベータ派でした。だから私の中では「VHSvsベータ」ではなく「ベータvsVHS」ですよ!ビデオに限らず他のAV機器に関しても、家の中にソニー以外の製品はなかったと記憶しています。

そして当然のように「ベータの方がキレイで、VHSってのはダメなんだよ」と教えられて育ったわけなんですね。まぁこれはある意味真実でして、ベータの方が画質は上だというのは広く知られている通りです。

あまり細かく年代を言うと年がバレますが、私が幼い頃って今みたいにレンタルビデオ屋さんがポピュラーだったわけじゃないし、友達とビデオの貸し借りをする時代でもなかったし、自分でビデオテープを買いに行くこともなかったので、縁のないVHSのテープなんてのは見たことがなかったわけですよ。で、初めてVHSを見た時「何コレ!?デカイ!ブサイク!」と即座に思いました。この感覚は今でもはっきり覚えていて、言ってみればちょっとした衝撃でしたね。ベータの方がVHSより長さがなくて、縦横比のバランスが断然いいじゃないですか。

ベータがビデオの規格争いに負けてしまい、ソニーがVHSのビデオデッキを出すようになってからは、たしか私の家でもVHSを買ってどちらも見れる環境になりました。私はその後もかなりの間、ベータをメインで使い続けていましたけどね。もしかして結婚して家を出るまでそうだったんじゃないかな?引っ越す時ダンナに「ビデオってVHS?」って聞いた気がしますもん。「当たり前だよ!さすがソニーの娘だねぇ」みたいなことを言われましたが(苦笑)。実は今でもVHSのあの形を見ると、どこからともなく不快感が襲ってくるんです。

この戦争のせいもあってかソニー人は松下が大っ嫌いなんですよね。松下関係者の方には申し訳ないですが、うちでは松下のことを「マネシタ電器」と呼んでいました(これは世間的にも有名)。そしてソニー関係者としては松下製品を買うなんていわゆる反逆罪にあたるようなもの。当然私も小さい頃からそう洗脳されて育ってきたため、今でも松下製品を買うのにはものすごい抵抗があったりします。他になかったら仕方がないですけど、同じような性能の製品が並んでいたとしたら、たとえ高くても松下じゃない方を買いますね。実際これはかなり無意識な時もあるので、本能に近いです。

話がだいぶ逸れましたが、私が今でもメーカーの好き嫌いが激しいのは、ソニーと松下の確執の真っ只中にいたという生い立ちもきっと関係しているのでしょう。かなりのお父さんっ子でしたし、三つ子の魂百までとはまさにこのこと!?おそらく一生松下をひいきにすることはないと思いますねぇ。松下という名前が消えてパナソニックに統一されようとも許しませんよ(笑)

さて、過去にバチバチ火花を散らしたソニーと松下も、今回のDVD規格争いでは仲良く勝利という運びになりました。ブルーレイの勝利はソニーの営業戦略によるところが大きかったようで、過去の失敗がきちんと生かされているなどと報道されていましたが、私としてはベータを失敗扱いにしないでほしいですね。だってVHSって本当に不細工なんだもん!これだけは譲れないさ!

とまぁ、こんな終わり方でスミマセン。メーカー勤務の父親のもとでは、こんなふうに洗脳されるものなんだ…なんて納得していただければ幸いです。

18:03 | コンピュータ> デジタル製品 | | コメント (0) | トラックバック (0)
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ありがとうございましたm(_ _)m




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