2005/06/17

ハインリッヒの法則に学ぼう

『1件の大事故(serious accident)の影には、29件の事故(accidents)と300件の事故には至らないニアミス(potential incidents)がある』

これは先日ニュースで耳にした「ハインリッヒの法則」なのですが、皆さんご存知ですか?アメリカのハインリッヒ(H.W.Heinrich)という技師が労災事故を統計学的に分析した結果、1931年に発表した有名な法則だそうです。別名、「1:29:300の法則」とも。
日本では、あわや事故になりそうな危険の事を、ヒヤリとしたりハッとしたりすることから「ヒヤリハット」と名付けて、防災への取り組みにしているという話も聞きました。

記憶に新しいJR福知山線の脱線事故、航空機では管制官の誘導ミスや脱輪事故などが相次いでいる昨今、どうやって安全を確保するかが大きな焦点となっています。いくらコンピュータが発達してシステム化が進んでも、実際に電車を運転したり航空機を誘導・整備したりするのは人間ですから、ミスが起きない方がおかしいのでは?と思ってしまうのですが、あまりにも事故が頻発する背景にはそれなりの理由があるのでしょう。

「ハインリッヒの法則」に則るならば、ニアミスが積み重なれば必ず大きな事故が発生する・・逆に考えると、大事故を起こさないためには、それに繋がるヒヤリハットをいかに防ぐかがポイントとなるわけです。

何しろこのご時世ですから、企業はどこも経費・人件費の削減に必死になりました。リストラが進んだ今も、会社としてやるべき業務が減るわけではないでしょうから、残された労働者がそれを負担することになります。過労で集中力や注意力を欠いた状態で仕事をしようとすると、ヒヤリハットも増えてしまうのではないでしょうか。

やはり不況が諸悪の根源なのか・・とすっかり暗い方向に進んできてしまいましたが、ようは一度ニアミスが起きたらそれを覆い隠さずに、防ぐための対策を講じなければならないということです。
企業のみならず日常生活にも当てはめて考えることができる、大変興味深い法則でありました。

09:05 | デイリーライフ> 雑記 | | コメント (2) | トラックバック (0)
TRACKBACKS
この記事のトラックバックURL:
COMMENTS
Kirappy [2005/06/18 16:04]

▼Passyさん
こんにちは!コメントありがとうございます〜
いろいろと考えさせられてしまう事故が最近多いですよね。

人を減らしたなら、それなりの対策を上が考えているはずなんですけどね。実際どんな職業でも間接的に人に影響を与えるものですから、企業の戦略、そして中間管理職から一社員まで教育をしっかりしていくことが改善につながるのかもしれません・・

Passy [2005/06/18 01:04]

自分の関わっていた仕事でも、お金と時間は削られ、人も減らされる傾向にあります。
当然仕事のレベルは下がるわけですが、人の命を預かる業務に関しては特にお金も時間も人もケチらないで欲しいですね。

PLEASE SEND YOUR MESSAGE
コメントの受付は終了しました。
ありがとうございましたm(_ _)m




Movable Type 3.33-ja