2006/12/29

映画『硫黄島からの手紙』を鑑賞 その2

昨日に引き続き、映画『硫黄島からの手紙』の感想です。昨日書いた記事ではすっかり批判っぽくなってしまいましたが、改めて考えてみてもやっぱり違和感は拭えません。とはいえ、昨日と同じ話題をくどくど書いてもキリがないので、今日は良かった点をメインに書いてみましょう。

救いだったのはキャストが良かったこと。これ主役は渡辺謙じゃなくて二宮和也でしょう(笑)っていうくらい西郷役が光ってました。実は嵐の中では二宮くんが一番好きなんですよぉ。この映画を観たかった楽しみの一つはそれなんです。昨日も書いた通り、元々のストーリーとしては問題点が多すぎますが、どこかしら冷めてるけど心の中で葛藤する日本兵を二宮くんが印象深く演じてくれました。グッドジョブです!

中村獅童の役どころも印象深かったのに、途中でキレて個人行動を取ったところからよく分からなくなってしまいました。特攻しようとしたのに上手くいかなくて、結局嫌になって隠れてたところを保護された…っていうのが私の認識なのですが合ってるかな?とにかく皆あの極限状態でいろいろな葛藤をしているのには涙が出ました。本当に観ているのが辛くなるシーンが多くて、キツイところはまた眼をつぶる戦法で何とか耐えました。

主要なキャストがちゃんとクローズアップされていて、クリント・イーストウッド氏は役者の生かし方が上手いなぁと感じます。さすが役者出身の監督ですよね。ラストシーンは一応伏せておきますが、あの説明しすぎない見せ方はすごく好き。うわーっと感動するというよりは、エンドロールを見ながらしみじみ心を動かされるという感じです。全編を通して、平和な時代の日本に生きるありがたみを痛感せずにはいられませんでした。

さて、二部作を観た限り、個人的には断然『父親たちの星条旗』が好きです。こちらの方が英雄扱いされた人達の物語として、一つの映画としてもまとまりがあるのではないでしょうか。どちらも戦争の悲惨さ・おろかさ・むなしさを訴えている作品で、特に今回の『硫黄島からの手紙』はハリウッドが敗戦国である日本の戦場をフェアに描いた映画ですから、国際的には話題なるのは当然なんでしょう。でも私は、もしこの作品がアカデミー賞に選ばれたら切ない気持ちになるかも。「小説太平洋戦争」を片手に泣くかもしれません…

何とも暗い感想文になりましたが、最後まで読んでくださった皆さま、長々とお付き合いいただきありがとうございました。

最後にビッグな(?)情報でも。本編の前にハリー・ポッターと不死鳥の騎士団の予告が流れたんですよ!今回も面白そうですねぇ…ハリーもロンもハーマイオニーもますます大人になってました(笑)。公開は2007年7月とのこと。今から楽しみです。

22:02 | エンターテイメント> 映画 | | コメント (0) | トラックバック (0)
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ありがとうございましたm(_ _)m




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