2007/04/23

名探偵コナン 映画『紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)』を鑑賞!

4/21(土)に公開となった名探偵コナン劇場版最新作『紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)』、初日の初回上映を観てきました!今年は新たな10年のスタートを切る11作目ということで、今までのコナンとは一味違う作品になっているという前評判。ある意味、昨年の10周年記念作よりも楽しみにしてたかもしれません!以下、核心にふれないように感想を書いてみたいと思います。

■舞台設定は満点だったのに
海底遺跡に眠る海賊の財宝をめぐって起こる事件。そして、実在したという二人の女海賊の姿になぞらえて、蘭と園子の固い友情を描いた作品。劇場版らしいスケールの大きな設定は大変良かったし、もちろん概ね楽しかったです。楽しかったんですけど、何となくどこかしらポイントを取り逃してるようなもったいない感じがしちゃいました。

例えばですね、海底遺跡とお宝は特に関係なかったんですよね…もうちょっと海底遺跡を有効に使えなかったんだろうか。蘭と園子を女海賊になぞらえる方も、どうせやるならとことんオーバーラップさせちゃうくらいの演出を期待してたのですが、割とあっさりしてたような。「私はアン・ボニーよ!」くらいの勢いで思いっきり派手にやらないと逆に恥ずかしいですからね(笑)。

それに蘭ちゃんが園子を守るばっかりというのがもったいないんですよ。二人の友情を描くならば、蘭ちゃんが園子に救われるシーン(精神的にでもOKなので)を入れたりして、もっと二人で支え合って守り合うシーンがほしかったなぁ。で、気づいてみれば、結局蘭ちゃんとコナンくんの固い絆の方が目立っちゃってるような気がするし…もちろんそれはそれでいいんですけど。

■ミステリー面はこんな感じ
明らかな悪役がいて、それを狙う真犯人がいるという構図。推理できそうなポイントが出てくる前から、何となく犯人オーラが出ていると感じたので、犯人の予想は割と早い段階でつくんじゃないかと思います。宝探しの話だけあって動機も非常に分かりやすいです。ここんとこ劇場版では女性の犯人が続いてますからねぇ、今年も女性なのか、うってかわって男性なのか、それは見てのお楽しみ!

もったいないといえば、犯人があばかれるシーンも少々物足りない感じがしちゃったんですよねぇ。動機は分かり切ってるんですけど、あれだけの事件を起こすほどの歪んだ情熱みたいなものが感じられなくて、最後はもうだらしないだけっていうか…

■今までのコナンと違うところって?
前売券についてきたアニメールには「今までコナンでやってきた流れを少し変えた」という山本監督の談話がありました。どの部分のことだろうかと考えてみると…まず少年探偵団の扱い、かな。いつもはクライマックスに探偵団が無理やり絡んでくる感があるのですが、今回は素直にコナンくんを送り出していました(苦笑)。

いつもより流血も多かったですかね…海の中、血の匂いに誘われて鮫がやってくるという設定なので、血を流さざるを得なかったというか。とはいえ、園子が切られた時はさすがに衝撃でした。まぁ園子はいつも受難な役どころが多いんですけどね。

あとは冒頭で強盗犯がルパンと不二子の覆面をしてたというのも意外。元々コナンにはパロディがさりげなく散りばめられていますが、ここまであからさまに出てくるのは珍しいかも。佐藤刑事の初恋の人がルパン三世だというのには、思わず「へぇ」と思ってしまいました。加えてこのシーンのカーチェイスはすごいぞ!

■カーチェイスとクライマックスはお見事!
佐藤刑事の超絶ドライビングテクニックが拝めるカーチェイスはとにかく圧巻ですよぉ。一体どんな映画になっちゃうんだろうと、のっけからビックリしました。「しゃべると舌かむわよ!」みたいな。ぜひ工藤有希子と対決させてみたいです!

ストーリー中のアクションがイマイチ地味に思えたのは、このド派手なシーンのせいなのかも。鮫に襲われるシーンとか、ちょっと盛り上がりに欠ける印象があるんですよね。海中で言葉が使えないので、もう少しメリハリのある演出を工夫すればもっと良かったと思います。

クライマックスは、コナンくんがコレをこうしたらアレがあーなって…と詳しく書けないのが残念ですが、とにかく美しくて素晴らしい!ああいう壮大なシーンは大好きです!!また、昔トレジャーハンターだった某キャラのセリフが良かったですね。伝説の海賊の話が、この映画なりの素敵な解釈でとてもキレイな物語にまとまりました。

■主題歌が最高です!
今回の主題歌は愛内里菜&三枝夕夏の『七つの海を渡る風のように』、これは最高でした♪まぁ欲をいえば、全部愛内さんに歌ってほしかったな、というくらい(苦笑)。映画のテーマである「女の友情」に合わせて、あえて二人のユニットにしたんでしょうね。Yahoo!動画でPVが見れまして、歌を覚えようと思って何度も見直してしまいました…カッコいいです!背中合わせで歌ってるし!
→愛内里菜&三枝夕夏 「七つの海を渡る風のように」(Yahoo!動画)


…とまあ、いろいろと辛口コメントを並べちゃいましたけど、純粋に思い返してみると、舞台設定やストーリー的には今までの映画の中でもトップクラスじゃないかというくらい高レベル、というか個人的にすごく好みなんですよ。ぜひもう一回観たい!とも思いますし。ひとことで言うと、演出面でいろいろ取りこぼしがあってもったいなかったということになるんでしょうか。見逃してる部分もあるかもしれないし、また少し日を置いて二回目を観に行こうと思ってます。

最後の最後、お約束が出ましたよ!「劇場版第12弾、製作決定!」だそうです。今作の公開が始まったばかりで気が早いのは分かってるけど、来年も楽しみですね。

09:51 | 名探偵コナン> 劇場版 | | コメント (0) | トラックバック (1)
TRACKBACKS
この記事のトラックバックURL:
劇場版「名探偵コナン 紺碧の棺」 from 瑞原唯子のひとりごと [2007/04/23 21:49]
今回も初日に観てきました。予告ではどんなストーリーなのかイマイチわからなかったのですが、わりとあのまんまな感じでした。つまり、あまりはっきりとした見せ所が...
COMMENTS
PLEASE SEND YOUR MESSAGE
コメントの受付は終了しました。
ありがとうございましたm(_ _)m




Movable Type 3.33-ja